今の時代ワイシャツは安ければユニクロなどで千円代からと大変手頃な値段で買うことができます。
しかし、世の中には1万円を超える高いワイシャツも存在しますがこれらには何が違ってくるのでしょうか?
今回はこのワイシャツの品質を見分ける方法をお伝えしていきます。
ワイシャツは直に肌に着ることが多いため着心地がとても大事になってきます。良い着心地かどうかは丁寧な作りかどうかで影響が出てきます。
その着心地には主に肌触りと体の動かしやすさとに分けられます。体の動かしやすさは職人さんの仕上げ方によって変わってきます。肌触りは生地の良し悪しが影響してきます。
今回はこの2つに分割して見ていきましょう。
仕上げ
体の動かしやすさの中でも主に腕を上げ下げした時に突っ張ることなく、着ていられるかが一番のポイントになります。
生地は肌に直接当たる部分が多いので縫い目の処理がきれいにされていることが望ましいです。シャツを買うときには生地を裏返して肌に直接当たる部分の縫い目を見てチェックするようにしてみましょう。裏返してアームホールを見たときに縫いしろが内側に隠れるように縫われている場合、かなり丁寧に作られています。熟練した技術と手間がかかるのでこの縫い方ができる職人さんも限られています。
背中の上の部分には「背ヨーク」と呼ばれる切り返しのパーツがあります。これがあることによって私達のようなマッチョ体型の体の厚みを立体的に包み込むことができます。良いものだとこの「背ヨーク」が2枚に分かれていて、より立体的に背中が包み込まれます。
また、少し話はそれるのですが、半袖シャツはビジネススタイルではふさわしくないとされています。
特に半袖にネクタイというスタイルは欧米人からは変に見られてしまうかもしれません。
ついでにもうひとつ。胸のポケットも便利なのですが、実はルールから外れているのです。ワイシャツは本来ジャケットとセットで必ず着るものなのでワイシャツの胸のポケットは必要ないとされているのが理由のようです。
生地
肌触りはほとんど生地の良さで決まります。
綿100%が良いものとされていますが、その中でも希少で高級な生地に中国の新疆綿。エジプトのギザ綿。カリビアンコットン。スーピマコットンなどがあります。これらでできているシャツは生地代が高いので価格も高くなってしまいますが、その分着心地が良くて、とても柔らかいです。
その中でも糸の太さを「番手」と呼ばれ、数値が大きいほど細い糸が使われていて、肌触りが柔らかくツヤ感が出てきます。通常だと50〜60番手くらいですが、良いものだと100番手を超えてきます。
ボタン
ボタンはプラスチックでできていると思っている人も多いと思いますが、高級なシャツだとプラスチックではなく「貝ボタン」が使われています。貝ボタンだと光沢感があって、ひとつひとつボタンの表情が違い豊かで高級感があります。
素材はその中でも白蝶貝のものとかだとひとつ100円を超えてきます。プラスチックのものだとひとつ10円しないものもあります。ひとつのシャツに10個近くボタンは使われているので仕上がりまでには相当価格に差が出てきてしまいます。
貝ボタンはアイロンなどの熱にも強く変化もありませんが、天然の貝殻なので手荒く使用すると、たまに欠けてしまったりと耐久性は低くなってしまいます。
高級品なものは長持ちすると思われがちなのですが、高級なものは実は繊細です。生地も化学繊維が混合されているものより天然の綿のほうが耐久性は低く、高級なもののほうがすぐにダメになってしまいます。だからこそ、良いものほど大切に扱ってください!
前たて部分
前たてとはフロントのボタンのあるラインで、ここにきちんと芯地が入っているものは襟がよれづらく、ホールド感があります。
これらの品質のいい材料を職人さんの手作りで丁寧に仕上げられたものが手間もかかり、着心地もよくなってきます。さらにオーダーメイドにすると形もきれいで見た目にも体にフィットします。
次にワイシャツを買いに行くときにはぜひこれらのポイントを見てより良いものを手に入れてください!!